TRAVEL 中欧編

この国にはないのか 2001.4.27

プラハで最初の楽器屋登場。Tassiがヨーロッパで楽器を探す場合、日本で事前に情報を集めることはしない。現地に着いたら観光がてら自分の足で歩いて探すことに決めている。良く言えば「現地主義」、というか行き当たりばったりなのだ。今やインターネット時代だから、それこそ現地の細かい情報も日本で収集する事が出来る。でもそれを極めていくと、通販で買うってことに到達するんだよね。もちろんTassiもインターネットを使って楽器を買うことはある。でもやっぱり現地の空気感ってのがあるじゃないのよ。まあそんな風に足で探す民族楽器なので、時には思うように探し当てられず収穫ゼロってこともある。ま、それでもいいさ楽器屋じゃないんだから。

写真の店はTassiの嗅覚で、何となくこのあたりにありそうだな.....と思った場所にあった。まるでトリュフを探し当てるブタ(犬だったけか....?)みたいだね。ウインドウにデカデカと「YAMAHA」などと書かれているので、これはハズレかと思ったがとりあえず店の中に入ってみた。案の定ヤマハのピアノがドーンと置かれていた。弦楽器は見渡しても見あたらない。そうね日本でいうと音大卒で楽器店勤務何十年って感じの店員が一人いるだけ。もっとも対応は紳士的かつ丁寧、どこかの店とは大違い....ってまだ根に持ってる??幸い今日は晴れてるからいいか.......。

Tassiはチェコの民族楽器について良く知らなかったので、まずは店員に聞いてみる。するとすまなさそうな顔をして「チェコの民族楽器はこれなんですよ(情けない顔)」と言って見せてくれたのがあった。あまり、いや全く使いモノになりそうもなかったので、Tassiはその名前すら書き留めなかった。せめて写真でも撮ってくればなあ。全体像としてはバンジョーのヘッドが中心にあり、上下にネック(棒)が伸びているといったもの。下の棒はコントラバスの足の様に地面に接地。上に延びるネックにはハイハットが括りつけられている。そして上のネックからは凧糸のような太い弦が1本だけ張ってある、というシロモノだ。右手にスティックを持ってバンジョーのヘッド、あるいは弦をドーンと叩きながら地面に足(楽器の)を突いてハイハットをチッチと鳴らすという楽器なのだ。
きっと「ドーン、チッチッ」っていう音なのだろう。説明するだけで疲れてしまう楽器、分かっていただけました?。店員もこれがチェコの民族楽器だと説明するのだが、どこかすまなさそうに見えた。これ以上聞いても彼を困らせるばかりだと感じたTassiは、他の弦楽器のありかを聞いた。地下1階にギター系があると言うので階段を下りてみたが、そこは日本の大手楽器店となんら変わらず、Tassiの欲望を満たすモノはなかった。再び階上に戻り、ドンチッチ以外で変わった楽器、あるいは中古楽器を扱っている楽器店を尋ねてみた。音大卒のベテランは他の店は教えられないという素振りを見せたが、Tassiが地図を広げ強引に迫ったら、アッサリと教えてくれた。