TRAVEL 中欧編

はたして民族楽器は期待できるか?

前回Tassiは機内のワインが目当てだ、と書いた。もちろんこれはウソではないが、ここ2年ほど安くて旨いスペインワインを飲みつけてしまったせいか、どうも機内サービスのワインに積極的に手が出ない。ゼ〜タクすると人間後戻りは出来ないのよね。まあ格安チケットで乗っておきながら、ワインばかりに期待しようって言うのはムシが良すぎる話カモ。それにしても12時間もこの狭いシートはつらいなあ。エコノミークラス症候群にならないように、せめてビジネスクラスにしておけばヨカッタかなあ。

2001年の裏街道はそんな弱気な機内からスタートした。今回の行く先の中心は旧東ヨーロッパ、以前は東欧と呼ばれていたところだ。旧共産国の東欧は現在では「中欧」と名称が変わった。1990年以降共産主義の崩壊で東西の垣根が無くなり、この地域に「東」という形容詞はつかなくなったが、現実はどうなっているんだろう。東を仰ぎ見れば大国ロシアが、西を振り返るとドイツなどの列強国が、あるいは南からはトルコが攻めてくる......。歴史的に見ると、いつも不運な運命にあった地域という印象が強い。民族楽器はというと、竿モノ弦楽器の情報はあまり多くない。Tassiはそこで新たな民族楽器に出会えるのだろうか。それともワイン三昧のたるんだボディーに蹴りを喰らって帰ってくるのか。