TRAVEL 本編

回転式擦弦鍵盤楽器 1997.5.1

グラナダ児童会館-4 ハーディーガーディーである。楽器の説明やサウンドは第3回目のウイーンの項を参照してほしい。ところでいったいこの楽器は鍵盤楽器なのか弦楽器なんだろうか。う〜〜ん、左手鍵盤楽器、右手弦楽器ってかんじだなあ。あれっ、ちょっと待った、世の中の楽器の仕分けに異議あり!例えばピアノは鍵盤楽器と呼ばれている。だが弦を鍵盤(ハンマー)でたたいているだけだから、大別すると弦楽器なのではないか?つまり弾き方が指かピックか弓かハンマーかっていう違いだけだ。「鍵盤」を辞書で引くと「ピアノ・オルガン・タイプライターなどで、指先でたたいたり押したりする部分。キー。(学研/現代新国語辞典)」となっている。

よし、では弦楽器と呼ばれているものを例に取ってみよう。ヴァイオリンは「擦弦/さつげん」楽器と呼ばれている。「擦」とは「こする」っていう意味だ。弓でこするから納得。ギターは「撥弦/はつげん」楽器。「撥」は「はねる」意味のほかに「琵琶、三味線などのばち」の意味もある。まあピックで弾くからこれも大いに納得だ。両者共に弦をどう扱うかってことで細かく名前が分かれているってことだな。じゃあピアノは、正しくは「鍵盤打弦」楽器。あるいは「ハンマー打弦」楽器っていうことかねぇ(異議ある人、メールをお待ちしております)。

で、ハーディーガーディーは一体何なの?やっぱりドラムによる「擦弦楽器」なんでしょうか?そう呼ぶと左手の鍵盤がかわいそう。でもピアノと違ってこの「鍵盤」は音程を決定するだけだからなあ......。じゃあってことで「回転式擦弦鍵盤楽器」に決定。そういやあ最近テレビ・ショッピングでもよく見かける「大正琴」は「鍵盤撥弦楽器」(なんかエラソーだな)。ちょっとややっこしくなってきましたねえ。えぇぃ!ついでだ、ブラジルの「ビリンバウ」、あれは一般には打楽器(パーカッション)奏者が演奏することが多い。だから打楽器(パーカッション)と言われているが(ホントかどうかは知らない)、厳密に言えば弦楽器だろうに。もっとも弦(針金?)は1本しかないが。以上の件について理路整然、頭脳明晰、明快なる答えをもっていらっしゃる方、オシエテください。

なんか酔っぱらったオヤジのたわごとみたいになってきたなあ.....。