TRAVEL 本編

バルセロナのデュオ 1990.9.24

ピービーの小さなアンプに腰掛け、ギターを弾いているオニイサン、彼の楽器はなんと「タカミネ」だった。それもガット仕様のモデルだ、フラメンコの国スペインならではだな。たぶん日本だったらスティール弦だったろうに。そういえばヨーロッパの楽器店では、スティール弦のギターはあまり品数が多くなかった。またヤマハやタカミネのギターが、高級品としてディスプレイの最上段に陳列されていたのには、正直言ってビックリした。写真の2人は何かしらジャズを演っていたようだが、あまり細かいことは覚えていない。ただ、とても上手だった。

ヨーロッパのストリートミュージシャンは本当に層が厚い。旧市街のレイアール広場では、さまざまなミュージシャンがパフォーマンスを繰り広げていた。その中でも「スタンリー・ジョーダン」、そうあのタッピングの名手、彼のクローンみたいなめちゃくちゃ上手いギタリストを見た。いやはや世界は広い、そんな連中がここスペインでもごろごろしている。背中に小さなアンプを背負ってテーブルを回るクローン・ジョーダンは、その後バルセロナではお目にかかっていない。元気でいれば良いが...それともしっかりメジャーへの道を歩んでいるのだろうか。