TRAVEL 本編

梅から攻める 1997.4.15

イスタンブールの楽器店「Merkezi」。世界最古で最短の地下鉄(?)で新市街のはじっこにたどり着く。たどり着いた所は「TUNEL/チュネル」駅。この近くには楽器店が多い。そう、東京でいえばちょうどお茶の水界隈だろうか。この場所に「楽器博物館」があるので、そんなことも理由の一つかもしれない。ざっと見渡しただけでも5軒はある。ああっっ..イッチャいますう〜......まずは深呼吸。ゼッタイに1軒目では買わないぞ、見るだけ!そう心に誓い、まずはウインドー越しにズラーっと見て回る。まずここで店のランクをある程度決める。次に「松竹梅」の梅から攻めていく。この梅からっていうのが大切。なぜって、それはある程度ブツに目を慣れさせるため。ハジメからイイのを見ちゃうと判断を間違えるからだ。長年のTassiの経験から、このやり方は正しい。気が動転していたせいか「梅」の店は撮らなかった。

写真のこのお店、イスタンブール商工会の優良店に指定されていた....かどうかは知らないが、店の主人も英語を話すし、チャイ(お茶)を出してくれたりと、とても気さくだった。店の中はとても狭く、天井からサズが所狭しとつるされており、まるで竹槍のワナの下のようだった。ちょっと油断すると、サズ砲やウード爆弾のアラシが飛んでくる。生きてここを出られるんだろうか...まるで戦場さながら。いろいろ話込んじゃうと、手ぶらで帰るにはちょっと勇気がいるぞ。品ぞろえもなかなか良い。ウードのハードケースは、Tassiが見た中ではこの店だけにしか置いてなかった。ただ残念なことに、本体と一緒じゃなければ売ってもらえない。