TRAVEL 本編

分ける 1990.10.02

ドイツ旧西ベルリン側から撮影。東西の壁がまだあったころの写真。この時すでに壁は無意味なものになっていた。89年頃から「ベルリンの壁」の一部と称して、お土産として売られていた記憶がある。当時日本でもこのコンクリートの塊を持っている人を幾人も見た。まだ売っているんだろうか。この日からもう8年経つ。東西冷戦が終焉を迎え、ご存知の通り今や局地での民族紛争の時代だ。そんな観点から民族音楽や民族楽器について考えることがよくある。つまり自分がそれを演奏すること、それは極東の一音楽家が彼らの上前をはねているのではないかと......間違ってもそうならないようにと願うのだが。