TRAVEL 本編

細分化 1997.4.15

イスタンブールの楽器博物館。おっと、これはなんじゃ〜い!まずシングル6コースですねぇ、弦がエンドピンでブリッジに止まっている。ボディーはウードよりもほっそりしていて、どちらかというとリュートに近い。かと思うとヘッドはリュートの様に「くの字」に折れ曲がってはいない。フレットは写真では確認できないが。最初から無いのか、それとも古くなって無くなってしまったのか。わっからんな〜〜...それじゃまた文献.....載ってませ〜ん、困った。そういえばこれに似た楽器を日本で見たことがある。神田商会の「GARAGE」というお店。そこでは「ギターラウト」と称して売っていて、それには金属製のフレットが打ってあったと記憶している。「Lark In The Morning」では「ギターリュート」というのを扱っているようだが、写真を見たことがないので何とも言えないが、もしかしたらそれかもしれない。それにしてもフレットレスっていうのがどうもひっかかる。待てよ、バンジョーも昔はフレットレスだったんだ。そう考えるとこいつは「昔のギターラウト」あるいは「昔のギターリュート」このどちらかに違いない。鶴田さん!このあたり詳しいですか.....?


● 鶴田参上:フツーに考えるとたしかにリュートギターでしょうね。ハウザーもその昔リュートギターを作っていました。ボウルバックを形態的にリュートと呼び、調弦はEADGBEのギター、もしくはカポタスト併用でルネサンスリュート風に調弦して弾く人もいます。ただ、これに限っては元々フレットレス、あるいはガットフレットの「リュートギター」なのかもしれません。モダンに見えるのは指板が表面板と同じ面にはありません(フラッシュフィンガーボードではない)。ちょっと微妙でワクワクする楽器。

● 他の候補としてはユーゴスラビアの「ウティ」かな?...だ けどウティは基本的に複弦だったような気がします......。あとは、ピックガードがあることから19世紀中頃のミラノ形式のマンドリン族(6単弦)かな? ... こんなに弦長が長いものがあったのか?( 古い銅版画には出てきますけど)。