TRAVEL 続編

対価 1999.5.14

サンラザール駅から5分くらい坂を上るとTassiご用達の楽器屋が見えてくる。その店で名前につられて「Tassinari」という名前のマンドリンをゲットしたTassiは、すぐにホテルに向かうべくメトロに飛び乗った。今の気持ちは早くホテルに戻って楽器のチェックである。メトロでは久々にちゃんとしたミュージシャンに出会った。やっぱりパリの水準は高いなあ......。マンドリンのケースを抱えた東洋人がカメラを向けると、にっこり笑ってポーズを取ってくれた。お互いミュージシャンとしてのナニかが通じあったような気がしたが、それはTassiの思い過ごしだろうか。これ一本で生きてきた強さからだろうか、彼の音には「ミュージシャン」としてのパワーがあった。Tassiは彼の演奏を聴きながら、気がつくとポケットの小銭を握りしめていた。



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