ファドで使われるポルトガルの民族楽器、スティール弦、6コース12弦。
ポルトガルではギター(ギターラ)というと、一般的にこのポルトガルギターを指す。ヘッドの形状、糸巻きに特徴がある。指板のアールが相当きつくセーハは押さえづらいが、ビブラートはとてもかけやすい。
ファドと一口に言っても、リスボンとコインブラでは歌の内容も、全体の雰囲気も違う。おまけにリスボンでは歌い手が女性で、コインブラでは男性という違いもある。そんなことから、コインブラの方は男性の声に合わせて、一音低くチューニングするのだとか。
Tassiは仕事上色々なキーの譜面を見て(ほとんど初見)弾くので、正調のチューニングだとなにかと都合が悪い。よって、ギターの3度から5度上のチューニングにセッティングすることが多い。ファドを演奏する人は正調でやっているけれど、ポルトガルでもギターと同じコードフォームを押さえている人を何人か見かけた。Tassiのようにギター・チューニングにしているのだろうか....。ここに掲載してある演奏は正調でプレイした。
ここでは「リスボン・スタイル」のチューニングを掲載した。この1音下のチューニングが「コインブラ・スタイル」である。