OTHERS / CUATRO (PUERTO RICO)

スティール弦、5コース10弦。

スペイン語で数字の「4」をCUATRO(クアトロ)と言う。それなのにナゼか5コース、おまけに弦も10本だ。TRES(トレス)が名前の通り3コースだったのにヘンだなあ、もしかしてニセモノ....?実は4弦のクアトロはVENEZUELA/ベネズエラに存在していた。アチラの方はナイロン弦の単弦楽器。ということはアチラが本家でこちらが元祖(贋祖)か.....?

よくよく調べてみるとプエルト・リコにも4コースの単弦楽器もあった。きっとこの楽器が進化(変化?)して現在のクアトロになったと思われる。プエルト・リコは以前スペイン領だったこともあって、例えばラウドやバンドゥリアなどの影響も無いとは言い切れない。以上がTassiの推測。他にもクアトロと同じ形で6コース12弦の楽器も存在していて、それは「SEIS/セイス(6の意味)」と呼ばれている。

TRESの項でも書いたが、映画「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」でバルバリート・トーレスが弾いていたのが「Laoud(ラウー)」という楽器。同じキューバ製なのでもしやと思ったが、違っていた。ラウーはスペインの Laud に形が酷似している。名前もほとんど一緒だしね。でもサウンドはクアトロと良く似ている。

  チューニングは低い方から「B.E.A.D.G」という、4度チューニングがオリジナルである。このスタイルはスペインのLAUDやBANDURRIAと同じで、「スパニッシュ4度ファミリー」と呼んで良いだろう。やはりスペイン領だった歴史が、ここにも残っているということだろうか。Tassiは途中3度にして、ギターに準ずるチューニングにしている。


CUATRO (PUERTO RICO) / MADE IN CUBA





 調弦:A,D,G,B,E

 

 TassiのPLAY