スティール弦、6弦6コース。
楽器の正式名称は「リゾネーター・ギター」あるいは「リゾフォニック・ギター」が正しいだろう。リゾネーターとはボディーの中(洗面器みたいなカバーの中)に入っている金属製の共鳴板だ。共鳴板はスピーカーのコーン紙のような形状をしており、これが大きくて特徴のあるサウンドを出す元になっている。
他にもメーカーはあるが、あまりにもDOBRO社が「リゾネーター・ギター」として有名なので 「DOBRO」が総称となってしまった感がある。ちなみに「DOBRO」とは、創始者の「DOPYERA BROTHERS」の合体略称。スライドバーやボトルネックで弾く場合、オープンチューニングを使うことが多い。
またリゾネーターにも2種類あり、谷型のリゾネーターの上に、蜘蛛の巣状のスパーダー・コーンを載せたタイプ(以下の2つの楽器を参照)。もう一つは山型のリゾネーターの頂上に、アイスホッケーで使われるパック(ゴム状の円盤)のような、ビスケット・コーンが載ったタイプ である。
ブルーグラスでは基本的に前者(スパイダー)の楽器を横に寝かせて、重くてソリッドなスライドバーを使って演奏する。ブルースなどではギターのように構え、指にはめたボトルネックで弾くことが多い。その場合、後者の楽器(ビスケット)のほうが味わいが深いと言えるだろう。